住宅の風通しを良くするとメリットがたくさんあります。

1、気持ちが良い。

  自然風の中で心地良い生活ができ誰にも迷惑をかけず気持ちよく暮らせる。


春や秋の気温も湿度も快適な季節は部屋の中を風が通るだけで気持ちが良いものです。また、夏季の 朝晩は少しでも冷房を使わずに暮らしたいものです。

 

今年の夏(2010年)は熱中症が多発して命にかかわる問題になりましたので室外機からの熱風がヒートアイランド現象をさらに加速して猛暑日を増やしたり熱帯夜になったりすることは避けたいものです。

 

近所の方に不快な思いをさせることなく気持ちよく暮らせたらハッピーですね。

 

2、住宅が長持ちする。

テレビのリフォーム番組で土台が腐ってボロボロになったり大黒柱がシロアリにやられてボロボロの 孔だらけになっている住宅がありますが昔の家なので基礎に防湿シートが貼ってなかったり基礎内の湿度が高いままで腐朽菌やシロアリが繁殖しやすい環境になっているケースが目立ちます。

 

住宅の風通しが良いと基礎・土台まわりの淀んだ空気が排出されて(換気口がある場合)基礎の内側が常に乾燥した状態になりますので腐朽菌やシロアリが繁殖しにくくなります。

 

超長期で現存する木造の古民家や寺社仏閣の建物は基礎が高く屋根や庇が大きくせり出し雨水が掛かりにくく地中の湿気を柱や壁に伝えない構造になっており、床下の風通しが非常に良い(室内はすき間風が良く通る)状態のものが多いですね。

 

これならば腐朽菌やシロアリの心配は不要ですね。

 

住宅の寿命が30年、ローンが30年、住宅の価格が3,000万円とすると金利を含めたローンの総額は倍の6,000万円近くなります。1年間で200万円です。

 

住宅の寿命が1年延びると200万円を新たに投資することがありませんので200万円得することになります。これもまた、素晴らしくメリットのある話ですね。

 

3、家族が病気になりにくくなる。

住宅の風通しが良いと壁内の湿気が抜けて行きカビも生えにくくなりますので赤ちゃんやお年寄りがカビの胞子を吸い込むことも無くアレルギーなどの病気になりにくくなるのではないかと思います。

 

また、湿気が抜けずじめじめした家よりもカラッと乾いてさっぱりとした家のほうが暮らしやすいとい うのは異論がないところではないかと思います。

 

さらに、家にいる時間が長い主婦の場合、冷え性の方は特に冷房を極力使わない生活をしたいう声を 多く聞きます。夏の風邪は冷房を使いすぎて風邪を引くことが多いでしょう。

 

エアコンの吹き出し口から出てくる空気は設定温度よりもかなり低くなっていますので注意が必要です。風通しを良くするだけでさらりと快適な生活ができそうですね。

 

4、ランニングコストはゼロ!

自然風を使いますのでランニングコストはゼロ! イニシャルコスト(建設時の初期投資)も窓の配置の最適化を計るだけなので住宅コストを変えることともありません。

 

場合によると不要な窓や減らしたりサイズを変更することでコストダウンが可能なケースもあります。(逆のケースもありますが稀です)

 

 住宅の風通しを良くすることで寿命が1年でも延びればイニシャルコストはまったく気にするレベルでは無くなります。

 

5、CO2の削減に貢献できます。

住宅の南西側に落葉樹を植えて夏の直射日光を遮ったり、屋上緑化や草屋根、グリーンカーテンなどを行って直射日光の熱を遮り、冷房を極力使わないで生活した場合、電力量は2.2~3%程度削減できます。火力発電でしたらそのエネルギー分のCO2排出量を削減したことになります。

 

また、住宅の土台や柱が腐らずに寿命が延びた場合、新たに住宅を建てる必要がありませんので古い住宅の処分や新しい住宅建設に関わるCO2排出量が削減されますので大変、大きなCO2削減に貢献できることになります。(産業技術研究所の「木造住宅のインベントリ分析」では木造住宅の新築時のCO2排出量は45,000~50,000Kgとしています。)

 

国土交通省が推進している超長期住宅モデル事業(200年住宅)や住宅・建築物省CO2先導事業は住宅や建設に係わるCO2削減を計り地球温暖化を止めるための試みとして数々の素晴らしい実績を上げています。自ら地球温暖化防止に積極的に取り組めるのはうれしいことですね。

 

 

住宅を新築する際は「風と光の解析とデザイン」で開口部を設計し快適な住宅を建ててください。尚、新築に限らず既築の家でも通風を改善する方法がありますのでご気軽にご連絡ください。